次回は1月30日(土)七時半〜。
テキストは「非モテ―男性受難の時」三浦展(文春新書)。
前回参加者が全員独身者なため、「モテたいよね」話から少子化、非モテ、恋愛資本主義、秋葉原事件、セキュリティの問題など話題は多岐に渡りそうになりました。そこで、急遽テキストを上記のものに決めました。
モテ(勝ち組)・非モテ(負け組)という認識自体がはらんでいる、現代日本の社会的問題にも話は進みそうです。
前回のメモ
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新海誠「ほしのこえ」 大友克洋「AKIRA」、押井守「攻殻機動隊」はガチ(アートとしてグローバリゼーションに対応できる)。庵野秀明「エヴァンゲリオン」 アニメ手法的には新しくない/パロディーに満ち満ちている/主人公がヘタレ→セカイ系(すぐ世界観がどうのこうの言う、個人—宇宙の途中にあることすっとばしたセカイ)
マイノリティーの自覚があるかどうか
ダムタイプ「SN」
85年=ウルグアイランド(以降貿易自由化→バブル)
95年=オウム真理教事件(スピリチュアルなものとセラピーがマインドコントロールに使われ、カルト化)/エヴァ
以前は「がんばるべきだ」「がんばれ」社会(弱者には上からの社会福祉が存在)(男性中心、植民地の正しさ)
現在は「がんばらなくてもいいよ」社会(セキュリティーの問題)
感情を大事にせざるを得ない。「いやし」(心の苦痛のケア)が大事になる。「痛み」という言葉自体が体の痛みではなく心の痛みを指すようになってくる。
しかし、前の世代(「がんばれ」社会世代)からは「甘え」にしか見えない。
拒食過食(「やせていなくてはならない」という刷り込み)→テレビの画質向上により体の細さよりも肌質に注目
キーワード「居場所」“わたしの居場所はどこ?”
移動ができない引きこもりの人にとって大事な問題。「何になりたいか」という夢よりも「何になりたくないか」(ホームレス他)という恐怖の方が『リアル』。予めその不安をカットしたい。セキュリティーの強化。
80年代以降にあったモラトリアム世代の「子供のままでいい」という風潮もいまでは「子供でさえいられなくなる」。今の大人は子供か大人かわからない。
二極化 右(小林よしのり「戦争論」SAPIOに連載)か、ちがうか。
二極化にさらに対抗しても売れないから対抗できない。大学人の限界。大学院のハードルが絶対評価だったのにハードルがすごく低くなってきている。
演劇/「こぎうた」(北村憩)・維新派・利賀村(鈴木忠志) チェルフィッシュは速い。会話の論議が飛躍している
2003年「当事者主権」中西正司・上野千鶴子(岩波新書) 上にいる立場の人が読むべき。
「弱者」と言ってしまうのは上から目線だからどうか。
がんばる→できないと主体を否定(できない)か甘えと見る(しない)か
大きい目で見たら「グローバリゼーション」
小さい目で見たら「できる/できない」 小さい目で見てやってみよう
DIY ストリートの思想 しかしやっている事の内容がどっちに転がるかで危険な存在にもなる。
G8デモ デモを見ている人も必要 矢部史郎(アナーキズム関係)長谷川ぺぺ(だめ連の人) 「殺す・な」
非モテ系のあつまり 根来さん(ブログおもしろい) 誰かの「レベルの低い女しか相手にせざるを得ない」発言にブチ切れ
音楽 70年代で出尽くしたがラップ・レゲエはなかった。
95年「ILL」という言葉がはやり、キーワードに。(それとは別に「ビョーキ」小林よしのり「東大一直線」)
当事者性「その人が言うから説得力がある」他の立場の人が言っても説得力がない。
才能がないと傑作はできない。意思ではできない。
これなら自分でも出来るとひとに思わせたら、参照され、影響が出てくる。
「ニッポンの思想」佐々木敦 の問題点。出てくるテキストの中身について言及が無い。自分は何の人か自分の事を書いていない。誰によって何のために書かれたのか。当事者性が足りない。
80年代以前のSF文化が今では足りない。SFは論理が必要。セカイ系な人にとっては論理よりも気分・感情が大事。SF・コミケは下の層がいない。
他者に対しての「想像力」は欠けているが、自分に対しての想像力「妄想力」はたくましい。妄想の基本は欲望(萌え〜も)
非モテ系 結婚しないできない 性的なものも権力が働く 女性の場合はフェミニズムがあるからいいけど、男性の場合は明らかにされず、タブーとされている。独身男性のうち女とつきあわずオナニーで済ませている比率の統計が取れない。
エリザベス宮地のブログ「わたしのあそこはベートーベン」おもしろいらしい
セキュリティーが高くなると経験が少なくなるので敏感になる。
当事者性に合わせる オルタナティブライブ 合意形成(日本人は異文化を持った他者を知らないからなあなあでやってしまう。外国人は気分では流されない)がむずかしかった
大野左記子 非モテの本 はてなブログ 秋葉原事件の前に出ていた
秋葉原事件 犯人の立場に自分もなりうる 他人事ではない 非モテ・派遣切り 恋愛資本主義(女性もお金を持って自立してきたから成立。昔は逆だった)
自分を「非モテ」と規定していく コミニュケーション能力(お笑い芸人にはある。なくてもいいオタク男子にとっては大きな問題になってくる)
腐女子 オタク女子は「男はいらない」となる
二次元でいい、オナニーで済ます
外見/経歴/金力/コミニュケーション能力で差別されている
パブリックな意見「少子化はいけない」と、実際が違って来ている
「母親が責任を感じなくてはいけない」というのを改善『託児ポスト』
モテ=勝ち組(結婚できただけでも)
非モテに対してのサービスが充実している
好きになる気持ちをあきらめている 恋愛をあきらめる→ハードルが高い=セキュリティーが高い ロマンよりもサバイバル
所有のあり方に変化が起きている もうすでに既得して共有してしまっている
多少の事故はしょうがない→100%セキュリティーを目指す
セキュリティーが高くなると外部は「見えないもの」になってくる
柄谷行人—外部の問題 もの自体は自分の感覚器にひっかかってきたものでしか認識できない(カント) 誰にも感じる事のできないものの存在する。
認識できないものは存在しない(ヒューム) やってみないとわからない(ヘーゲル「弁証法」他者と対話で判明してくる)見る前に飛べ(マルクス)
できる/できない意識から したい→する意識へ 動きながら考える
ロマン(幻想)が必要不可欠 近代思想はロマン思想/成長思想
マイノリティー側の方が、自己意識がはっきりしている
動いていてちょうどいいのが生命体(人間も)
「安心」も幻想のひとつ